人間としての命を終えたヘラクレス [Hercule] は、天界へと引き上げられ、そして、長年にわたり険悪な関係にあった ヘーラー [Hērā]
とも和解する。 和解の証として、ヘーラーは娘の ヘーベー [Hébé] をヘラクレスに妻として与えた。 画面向かって右で、左手に黒い棍棒を持って、車の上に立っているのがヘラクレス。 中央上部で着座しているのは、最高神
ゼウス [Zeus] と最高女神ヘーラー。 ゼウスの右の足元には、ゼウスの聖獣の鷲が描かれ、ヘーラーの左の足元には、ヘーラーの聖鳥の孔雀が描かれている。 ゼウスの向かって左に立っている女神は、ゼウスの娘
ヘーベー [Hébé]。
ゼウスは右手でヘーベーの左手を取って、左手の人差し指をヘラクレスの方に向けている。 ゼウスはヘーベーに対して、天界へと上って来たヘラクレスと結婚するようにと命じているところ。 ヘーベーの右肩に右手を添えているのは、結婚の祝祭の神
ヒュメナイオス [ Hymenaios] 。 |