別れの曲 [Tristesse/L'intimité/Farewell/L'Adieu]
演奏:ウラディーミル・アシュケナージ (ピアノ)
作曲:フレデリック・ショバン
2024年5月31日(金)10:00をもちましてURLは下記の通り変更になります。
https://arisada.wjg.jp/france/Tristesse.html
「練習曲ホ長調作品10-3」。これが、作曲者フレデリック・ショバンが付したタイトルだった。 日本でこの曲を「別れの曲」と呼ぶのは、1934年 にドイツで製作されたショパンの伝記映画の邦題「別れの曲」(Abschiedswalzer)* で使われていたことに由来する。 西欧においては「Tristesse」(悲しみ)の愛称で知られるが、ときにフランス語圏で「L'intimité」(親密、内密)、英語圏で「Farewell」「L'Adieu」(別れ、別離)と呼ばれることもある。 地域によって、さまざまな愛称が付けられているのも、曲が持つ魅力を物語っている。 ショパンが「別れの曲」を作曲したのは1832年。 母国ポーランドの革命を逃れ、パリに移り住んで間もない22歳の頃だった。 運命に翻弄され、新天地での成功を祈りながらも故郷を想う。 そんな複雑な心境のときに作った曲だと想像すると感慨深いものがある。 この曲が完成したとき、ショパン自らが「最も美しい旋律」という言葉を残したように、類い希なる美しさを持つ永遠のピアノ曲となっている。 (Manual 再生) * ![]() |