ニュルンベルクのマイスタージンガー (第1幕への前奏曲)
[Die Meistersinger von Nürnberg]
演奏:ウィーン交響楽団
指揮:ヴォルフガング・サヴァリッシュ
作曲:ワーグナー
2024年5月31日(金)10:00をもちましてURLは下記の通り変更になります。
https://arisada.wjg.jp/deutschland/Meistersinger.html
19世紀ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナーが作曲した楽劇 いくつもの名作の中で、初期のオペラ『恋愛禁制』(1836年完成)を除けば、唯一の喜劇的要素を持ったオペラが《ニュルンベルクのマイスタージンガー》で、「マイスター」とは「職人の親方・師匠」というような意味で、「ジンガー」は「歌手」を意味する。 しかし単に歌うだけでなく、作詞・作曲も手がけるという今でいえばシンガーソングライターに相当する。 邦訳では、「親方歌手」とか「職匠歌手」などと訳されている。 16世紀のニュルンベルクを舞台に、靴屋のハンス・ザックスは マイスタージンガーを目指す若い騎士ワルターを応援、自分が想いを寄せていた金細工師の娘エーファと結ばせるまでを活気のある音楽で描いている。 モデルとなったハンス・ザックスはニュルンベルクに実在した (1494〜1576) マイスタージンガーで、靴屋を生業としながら詩人・ 劇作家としてドイツ文学史に名を残した人物で、ワーグナーはその実在の人物をモデルに、他の作品と同様自ら台本を書き、人間と芸術の価値を輝かしく肯定するとともに、マイスタージンガーたちの歌合戦を通して新しい市民階級の芸術の理想を掲げた。 作品は全3幕、15場からなる、4時間近くもかかる大作で、ワーグナー作品で、唯一、明るい笑いを含む楽劇として最も親しみやすいものになっている。 その第1幕への前奏曲は、ハッピーエンドで終わるこの作品の明るい雰囲気を表しており、全オーケストラが力強く華やかに堂々と始まり、劇中のさまざまなモティーフが次々と現れて最後には壮麗に結ばれていく。 * 従来のアリアをつないだオペラではなく,1幕ないし1場を通じて音楽が途切れることなく続く〈無限旋律〉を底流に,言語的表現力をもつライトモティーフ (指導動機) が用いられた。 ワーグナーの音楽様式を継承したR. シュトラウスやフィッツナーの作品も一般に楽劇と呼ばれる。 |