歌の翼に [Auf Flügeln des Gesanges]
作曲:フェリックス・メンデルスゾーン

  1.演奏:ミッシャ・マイスキー (チェロ) 
2.演奏:ルドルフ・ヤンセン (ピアノ)
    
 歌 :エリー・アーメリング (ソプラノ)

2024年5月31日(金)10:00をもちましてURLは下記の通り変更になります。
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  夭逝の作曲家のひとり、フェリックス・メンデルスゾーン (1809〜1847) は、38才で亡くなったドイツ・ ロマン派の代表的な作曲家。 裕福なユダヤ系ドイツ人の銀行家の家に生まれた彼は、音楽教育も当時の錚々たる音楽家から個人教授を受け、10才の頃から作品を発表するという天才ぶりを発揮していた。 交響曲、管弦楽曲、ピアノ曲など様々なジャンルに作品を残しており、いずれもメロディーの美しさ、豊かな歌心が特色で、声楽曲にも素晴らしく美しい作品が残されている。 「歌の翼に」は、メンデルスゾーンの声楽曲のなかでも、最も親しまれている作品の1つで、1834年に、デュッセルドルフで書かれ、詩人 ハインリヒ・ハイネの詩に付曲した歌曲集「6つの歌曲」作品34の第2曲目に当たる作品となっている。 「歌の翼に」 [Auf Flügeln des Gesanges] は、ハインリヒ・ハイネが1827年に発表した『歌の本』[Buch der Lieder] にある詩で、「歌の翼に乗せて、君をガンジス川のほとりの美しい花園へ連れて行こう。 花が月光のなかで咲き、子鹿が佇む川のほとりへ。 繁る椰子の木陰で 幸せな夢をともに見よう……」といった内容で、ユダヤ人として、生涯安住の地を得られなかったハイネが、理想とする地を描いたと云われるこの詩を、メンデルスゾーンは彼らしい穏やかで気品に満ちたメロディに乗せている。 世界中の歌曲のなかでも、最もよく知られ、愛唱される曲の1つとなっている。 その美しいメロディーゆえに、ヴァイオリン、フルー 卜、 オーケストラ、 合唱など、様々なかたちで演奏されている。 同じユダヤ人として、感じるところがあったのか、本楽曲を演奏しているミッシャ・マイスキーもまた、謂れなき迫害を受けた旧ソ連 (現ラトビア共和国) 出身のユダヤ系音楽家で、世界的チェリストの名演が、深い感動を誘う。

2曲目の 演奏:ルドルフ・ヤンセン (ピアノ)  歌 :エリー・アーメリング (ソプラノ)

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