ローレライ [Loreley]
演奏:カーメン・キャバレロ (ピアノ)
作曲:フリードリヒ・ジルヒャー
2024年5月31日(金)10:00をもちましてURLは下記の通り変更になります。
https://arisada.wjg.jp/deutschland/Loreley.html
ケルン[Köln] (MAP) の中心をライン川が流れ、ケルンから100km上流のライン川右岸にローレライ (MAP) がある。 ローレライ とはライン川流域の町、ザンクト・ゴアールスハウゼン近くの川に面した岩山 (Photo) のことで、この辺りは急流のため、船の事故が多発する難所だった。 そこから、かつて悲恋の末にライン川に身を投げた美しい乙女の霊が岩山に佇む水の精となり、その歌声によって舟人たちを川に引きずり込む、という伝説があった。 ドイツの詩人ハイネが1824年に出した詩集『帰郷』の節の二番目に、このローレライにまつわる詩を掲載していた。 この詩に、ドイツの作曲家ジルヒャーが曲を付け、合唱曲にしたのがローレライで、哀愁に満ちたこの曲は、民衆の心に染み、歌い継がれるようになった。 日本では、明治42年に女性唱歌集に近藤朔風(こんどう さくふう) の訳詞で掲載され、メロディーは物悲しく、美しく、人々の心を引きつける曲であったため、明治の民衆に大変好まれ、現在も歌い継がれている。 因みに、ローレライという語は、古ドイツ語の
"luen" (見る、潜む)と "ley" (岩)に由来している。 キャバレロのピアノは、まるで乙女の悲しい心を慰めるかのように優しくロマンティックに響く。 ![]() |